大地震が起きたとき……家の中が危険だということをご存知ですか? 家具の転倒、ガラスの飛散、装飾品の落下など、身のまわりにあるものが家族に思わぬ被害をもたらす可能性があるのです。
エアー断震システムの家は、揺れを約20分の1まで抑えて建物全体で高い安全性を維持します。しかし、備えるに越したことはありません。家が浮き上がる前の最初のわずかな揺れで被害が起こらないよう、万全の備えをしておくことをおすすめします。
背の高い洋ダンスが転倒して圧迫されて……というのはもっとも多い被害のひとつ。さらに、背の高い家具は揺れながら前後に移動することがあります。通路をふさぐ、壁や他の家具にぶつかってさらなる被害を引き起こす、上に置いてあったものが落下するなど、さまざまな被害を招く可能性があります。
基本的に、すべての家具は固定したほうがいいでしょう。タンスや冷蔵庫などの背の高いもの、また就寝時に被害を引き起こす可能性があるものは対策をとっておくことをおすすめします。
専用のL型金具で家具の上部と壁あるいは柱を固定します。見た目を崩さない色合いのもの、家具を傷つけないものなどいろいろなものが販売されています。
バネの入ったつっぱり棒で家具の上部と天井をつなげて固定します。このとき、壁に近い奥側で固定すると固定力が高まります。
床と家具の間の手前側に免震ゴム(あるいはくさび)を入れて傾きをつけて転倒を防止します。つっぱり棒と併用するとさらに効果が高まります。
他にも、
など、家具やインテリアのタイプに合わせて対策をすることが大切です。
ガラスは地震の震動で割れて飛び散るほか、家具などがぶつかって割れることもあります。破片を体にあびることも危険ですが、床に飛び散った破片を踏むなどしてケガにつながることも多くあります。
部屋の窓ガラス、棚のガラス戸、額縁には飛散防止フィルムやテープを貼っておきましょう。見た目を損ねないものも販売されています。
いざというときに身の安全を守る方法を知っておくことはとても重要です。自治体が配布する防災マニュアルなどに目を通し、家族で避難場所や連絡手段を確認し、イメージトレーニングをしておきましょう。